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津軽塗とは?作成工程や技法、特徴、どんな商品があるかご紹介!

      2015/12/26

津軽塗
津軽塗は、青森県で生まれた300年の歴史を持つ漆器で、大変な手間がかかることで有名ですが、その津軽塗の魅力とは一体なんなのでしょうか。

今回は、津軽塗の特徴や作成工程、4種類ある作成技法(唐塗、七々子塗、錦塗、紋紗塗)についてなど、津軽塗の基本情報から奥深い魅力について触れていきながら、代表的な津軽塗の商品についてもご紹介します。

出典:http://www.tohoku.meti.go.jp/

津軽塗(つがるぬり)とは

津軽塗は漆器の中の一つに分類されますが、津軽塗とはどんなものなのか、特徴や歴史、作成工程、種類についてなど詳しくご紹介していきます。

そもそも漆器ってなに?

漆器とは、主に木や紙などの木製のものに、漆という天然樹脂塗料を何度も塗り重ねた伝統工芸品です。漆は、ウルシという落葉樹林を傷つけたときに溢れ出てくる樹液を採取し加工したもので、接着剤に使われることもあります。

漆器は日本で12600年前に生まれ、中国や韓国など大陸に伝わり、東アジアを中心に日本の漆器の技術が広まりました。

津軽塗の特徴って?

津軽塗(つがるぬり)は、青森にある伝統工芸品として広く知られ、津軽漆器とも呼ばれますが、どのような特徴があるのでしょうか。津軽塗の魅力の元となる3つの特徴をご紹介していきます。

日本三大美林に選ばれるヒバを使用

青森ヒバ
出典:http://marugoto.exblog.jp

津軽塗の製品には、日本三大美林に選ばれている青森ヒバが使われます。青森ヒバは通常の3倍の時間をかけて成長する分、きめが細かくゆがみが少ない高級木材で、木製品の材料として大変重宝されています。

独特の美しい模様

たくさんの津軽塗の模様
出典:aomori-museum.jp

津軽塗は、美しく独特の模様を表現するために、何十回もの工程を数ヶ月の期間をかけて作成されます。塗り重ねる数は多いもので50回以上、期間にすると半年ほどの時間を要することもあります。

手間をかけて描かれた、その不思議な美しい模様に魅了されるファンが多いようです。

衰えることのない艶

輝く津軽塗
出典:kudou syunnji urushi iroiro

日本で生産される漆のうち、実に7割の漆が東北の森から生産されますが、その中でも、北限となる青森でとれる漆は、堅牢なものが多いと言われています。

堅牢な漆から作られる津軽塗りは、時間の経過による劣化や、水に濡れることによる劣化、箸やお椀などとして繰り返し使用される劣化に強く、艶が失われにくいという特徴があります。津軽塗で表現される艶は美しく、強く、継続的です。

津軽塗は300年の歴史がある伝統工芸品

津軽塗の歴史のきっかけをつくったのは、江戸時代中期に津軽藩四代藩主を務めた信政公でした。信政は優れた人物で、藩の未来のために文化や産業、学問を発達させるべく様々なことに取り組みました。

その中の取り組みの一つとして、日本全国から様々な技術者を呼び寄せたのですが、その技術者の中に池田源兵衛と呼ばれる塗師の職人がいました。

池田源兵衛は塗師としての技術を向上すべく修業に励みましたが、大成することなく道半ばで亡くなってしまいました。その後は息子の源太郎が父の想いを引き継ぎ、塗師として修行を重ねました。

源太郎は塗師として高度な技術を習得し、世間から認められ、その後独自の手法を生み出していきました。それが現代に続いている津軽塗です。

津軽塗が作られる工程って?

津軽塗の中には50回以上の工程を経て制作されているものもあります。主な工程として、下地を作る工程、模様を描く工程、上塗りと呼ばれる仕上げの工程の3つがあります。

津軽塗には、唐塗、七々子塗、紋紗塗、錦塗と呼ばれる4種類の技法がありますから、デザインを作る工程はそれぞれ違いますが、下地や上塗りの工程には違いはあまりありません。

ここでは、下地、模様、仕上げそれぞれの工程についてご紹介します。

下地の工程

漆器の本堅地
出典:kirimoto.net

下地の工程では、木の面を整えたり、生漆(きうるし) を塗ったり、米のりなどの粉を塗ったりしながら、本堅地(ほんかたじ)と呼ばれる漆器作りの基本形へと整えていきます。

模様作りの工程

津軽塗の作業工程
出典:tsugaru.ocnk.net

模様を作る作業は、唐塗、七々子塗、紋紗塗、錦塗の4種類でそれぞれ違います。

それぞれの工程の特徴は、唐塗では穴の空いたヘラで模様をつけること、七々子塗では菜種を使って模様作りをすること、紋紗塗では黒漆(くろうるし)や炭を使って黒い模様をつくること、錦塗では七々子塗の上に黒漆を使って模様をつけるということです。

上塗の工程

津軽塗の上塗後
出典:tsugaru.ocnk.net

上塗の工程は仕上げの工程で、上塗漆(うわぬりうるし)を塗ったり、節上げの作業を行います。上塗りでは、ほこりなどのゴミがつかないように注意しながら、面が滑らかになるように塗っていきますが、どうしてもごみがついてしまうことがあります。そのようなときに節上げというごみを取り除く作業を行います。

津軽塗にある4種類のデザイン

津軽塗の技法は1種類ではなく、4つの技法があるとご紹介しましたが、それぞれどのような模様なのでしょうか。実際にどのようなデザインをしているのかご紹介していきます。

唐塗(からぬり)

唐塗
出典:tanaka-meisan.jp

「津軽塗といったらこれ!」と言っても過言ではない、最もメジャーな津軽塗の模様が唐塗(からぬり)です。塗って乾かし研ぐ、塗って乾かし研ぐという工程を何十回も繰り返すのですが、その工程は半年に及ぶこともあります。

穴が空いた特殊なへらを使って、凹凸のある模様を付けていくのが特徴です。独特な模様に仕上げるために、辛抱強く時間をかけて描かれる唐塗のデザインは、独特で不思議な魅力を放っています。

七々子塗(ななこぬり)

七々子塗
出典:tsugarunuri.org

高級感と上品さがあり、落ち着いた模様を持つのが七々子塗(ななこぬり)です。丸い模様が魚の卵が集まる様子に似ているため、魚々子(ななこ)や菜々子、七々子と呼ばれています。

菜種の実を埋め込んで小さな輪紋を作っているため、どの模様も単純な丸ではなく、いびつでありながら美しい形の丸い模様に仕上がっています。

紋紗塗(もんしゃぬり)

紋紗塗
出典:aomori-miryoku.com

紋紗塗は、黒漆(くろうるし)を使用して、光沢のある黒と光沢のない黒を使い分けてデザインされる、津軽塗り独自の技法を活用した”塗り”です。

渋い模様で派手さはありませんが、シンプルで、でも単純ではない、粋な紋紗塗の模様は大人向きなデザインとなっています。

錦塗(にしきぬり)

錦塗
出典:aomori-miryoku.com

錦塗は、津軽塗の中では最も華やかさがある”塗り”で、ななこ塗から派生した技法です。ななこ塗と同様、菜種を使った技法を施したあとに、黒漆(くろうるし)を使用して「唐草」と呼ばれる葉や茎が絡まったような模様や「紗綾型模様」と呼ばれる卍(まんじ)をアレンジした模様をつけていきます。

ななこ塗を行った後に模様をつけてデザインするので、当然時間はかかりますし、ハイレベルな技術が必要になるので、美しくデザインできる職人が少なく、錦塗は貴重なデザインとなっています。

津軽塗にはどんな製品があるの?

津軽塗の製品にはどのようなものがあるのでしょうか。10種類の代表的な津軽塗の商品をご紹介していきます。

1.津軽塗のお箸

津軽塗の商品で最もメジャーなのがお箸です。なんとなく使っているお箸が津軽塗なら、センスがしぶくてかっこ良いと思われるかもしれませんね。ギフトにもおすすめです。

2.津軽塗のお椀

津軽塗の商品でお箸の次にメジャーなのがお椀です。津軽塗のお椀で飲むお味噌汁は、なんとなく深い味わいが感じられるかもしれません。

3.津軽塗のお茶道具

和の極みとも言える津軽塗はお茶道具にぴったりです。お茶のしぶさがより増して、より美味しくお茶を楽しめそうな気がします。津軽塗で粋なひと時を過ごしたいですね。

4.津軽塗のお弁当・重箱

会社や学校へ持っていくお弁当箱や運動会やピクニックで持っていく重箱を津軽塗にするのも良いかもしれません。これぞ重箱という渋さと高級感がありますね。

5.津軽塗のテーブル

津軽塗のテーブル
出典:tsugarunuri.org

和風の部屋に津軽塗はピッタリです。津軽塗の渋く華やかな模様がアクセントになって良い雰囲気のお部屋になりそうですね。

6.津軽塗のおちょこ

青森の津軽は、”お酒好き”が多い地域ですが、そんな地域で生まれた津軽塗のおちょこで美味しくお酒を飲むのも良いかもしれません。

7.津軽塗のお菓子皿

粋な津軽塗のお皿に和菓子はぴったりです。こんなお皿に和菓子をのせて縁側でお茶を飲めたら、より日本の風情を感じられるかもしれませんね。

8.津軽塗のお盆

あまり自分ではこだわらないものだからこそ、高級感溢れる津軽塗のお盆は贈り物に選ばれることが多いです。人をお招きするとき、意外とお盆は見られているものですから、渋く高級感がある津軽塗のお盆は持っといても良いかもですね。

9.津軽塗の名刺入れ

津軽塗の名刺入れ
出典:ebisuyatsugarunuri.net

名刺入れが津軽塗なんて少し変わっているかもしれませんが、営業先で使えばアイスブレークのきっかけになるかもしれません。

10.津軽塗のiPhoneケース

伝統工芸品がiPhoneケースになっています。シンプルでかっこいiPhoneが伝統を受け継いだ粋なデザインに早変わりします。

漆器の中でも独特な技法、津軽塗!

津軽塗は青森で独自に発達した技法で、その独特な作成技法で表現されるデザインは、不思議な魅力を放っています。青森の津軽は雪がたくさん降り積もる地域で、家の中にこもって仕事をする傾向があります。

外にインスピレーションを求めるのではなく、家にこもり続けて苦しみ生み出したのかもしれない、そんな独特な模様を皆様も楽しんでみてはいかがでしょうか。

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